喫茶ナゾベーム

金のかからぬ道楽の日々

23杯め 『ボヘミアンラプソディ』は伝記映画ではない

▲マリーネ・デートリッヒ (区別するために映画を指す場合は中点なしの『ボヘミアンラプソディ』、曲を示す場合は中点ありの『ボヘミアン・ラプソディ』と書く) ■おっさん55歳、『ボヘミアンラプソディ』で泣く 過去40年間、私はどんなにおもしろい映画であ…

22杯め 鶏卵を量る

ブログの最新記事が『追悼 春一番』の状態で1年以上も放置ってのは、まずいよな。 と思いつつ、なかなか新しいものを書くことができなかった。その間にWalkerplusの地域トピックスは70本以上書いてるのに。 というわけで、ほぼ15ヵ月ぶりの更新です。そして…

21杯め 追悼 春一番

春一番が死んだ。 暖かくて柔らかな、ゆったりした感じの本名だったよな、と思いながら訃報を読むと、春花直樹というらしい。ああ、それで春一番か。 ファンでもなかったし、とくに注目していたわけでもない。 でも、気になる芸人ではあった。 おれはかつて…

20杯め ご縁のも能力高かったら

5月5日。こどもの日。 「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日だそうだ。 感謝されるのは母だけかあ。 母の日もある5月は mounth of mothers だな。 スーパーで合い挽き肉を買った帰り道、うしろから自転車に乗ったお母…

19杯め 予知夢を見た話

死後の世界や幽霊の存在をまったく信じていないが、現代の科学が万能だとも思っていない。 不思議なことはいくらでもあるし、おれの身の回りにもよく起こる。 はっきりした予知夢を見たことがある。 2年前の7月に、4日間の検査入院をしたときの、最後の夜…

18杯め 龍は雲に消え、鳥と転じて飛ぶ

北京鍋を持っている。 直径33センチの鉄鍋で、ひとり暮らしのおっさんが用いるには大仰に過ぎる代物だ。重量は約1500グラム。両手をつかったところでリズミカルに振ることなどできやしない。 それも道理で、元は中華料理店で長年使用されていたものなのだ。…

17杯め 9日、ジラジラした日

半年おきに病院の眼科に行く。 3年前の脳梗塞に起因する視野欠損が進行していないか、糖尿病由来の眼底出血はないか、などを調べてもらうためだ。 昨日が眼科検診の日だった。通院日は曇ってくれることをいつも願っているのだが、あいにく、これでもかと言…

16杯め 追悼・立川談志 話芸の神さまの隠し子

談志が死んだ。 知ったのは迂闊にも今日、友人からのツイッターを介したメッセージだった。21日に亡くなっていたのか。その日は我が家の墓の移転をしていた。30年を越えて通った千葉の松戸にあった墓を、家から歩いていける板橋の墓苑へ。移転元と移転先の双…

15杯め 水槽の底から見上げる

一昨年、2009年の2月に退院したときの体力の衰えは、自分が思っていた以上のものだった。 入院中のリハビリのおかげで「なんとか社会に戻してやってもよい」ところまで回復させてもらったから退院できたわけだが、"ふつうの"生活ができる水準にはまだまだ達…

14杯め TMOダイエット

ダイエットの本質はエネルギー(カロリー)の出納管理だ。出納。小学生のときに"読みかたの難しい漢字"として山車や境内といっしょに習った覚えがある。意味を知ったのはずいぶんあとになってからだった。 おれが実行しているダイエットの方法は、基本の部分…

13杯め 即席オールドコーヒー

NHK『ためしてガッテン!』のファンである。 番組の構成が丁寧すぎるため、観ていてじれったくなることもあるが、すばらしい番組だと思っている。あの番組が行う実験と検証の誠実さを信用しているし、何より扱うテーマがおれにドンピシャなのだ。健康(おれ…

12杯め カロリズムでダイエット(後編)

(前編は → こちら) 初期不良品をつかんでしまったのが怪我の功名となり、タニタへの印象がよくなった。そんなおまけといっしょに、おれのダイエット生活にカロリズムが加わった。これが前編のあらすじね。 カロリズムを身につけて生活するようになったのが…

11杯め カロリズムでダイエット(前編)

ダイエットに必要な道具の第一は体重計だ。何はなくとも体重計。デジタルの体脂肪計でも体組成計でも、アナログの大雑把なものでもいいと思う。とにかく毎日自分の体重を量ること。そしてその数字を直視して受け入れること。ダイエットのすべてはここから始…

10杯め コーヒーの日とスターバックス

コーヒーの日とスターバックス 10月1日は『コーヒーの日』だそうだ。 と聞いたときに、反射的にカチンときてしまった。語呂合わせの記念日や、「話題のための話題」を憎々しく思っているから。前者だとたとえば『いい夫婦の日』。なんだそれ。余計なお世話…

9杯め コーヒーを家でおいしく飲むための2つの方法

コーヒーは農作物だから、その品質は栽培地の環境や収穫時期、生豆の選別・乾燥のための処理方法などに左右される。 生豆がカップを満たすコーヒーとなるには、さらに焙煎、保管、粉砕、抽出と、じつに多くの関所を通る必要がある。とくに焙煎という、コーヒ…

8杯め イミのシャーペン

1年ほどまえに初めてビバホームに行った。ホームセンターだ。 「百均ってなんでもあるなあ」と驚いていたおれが、「なんでもある」の桁がひとつ上がるホームセンターで興奮したのなんのって。 そのときは本棚用の木の板を10枚ほど、指定した寸法通りに切っ…

7杯め イッツ・ア・サンポジェニック・デイ

台風が来るたびに体の芯がざわざわして、じっとしていられない。ズボンを海パンに履き替え、上半身は裸のうえに赤くて丈夫なレインコートを着る。ボタンもファスナーもしっかりいちばん上までしめる。足は裸足にビーチサンダル。傘など差しても無駄なので手…

6杯め だらだら日記

日記のようなものをだらだらと書きたいと思ったので、書く。 最初にお断りしておく。この日記には落ちがない。おれは友人の話に対して「落ちがない!」と怒ることがあるが、それは友人の話が「いかにも落ちがありそうな話しぶりなのに最後まで聞いたら落ちが…

5杯め 酒粕酒醸

「酒粕酒醸」と書いて「さけかすちゅーにゃん」と読む。朋友のマネしやすいほうはチューヤン、ネズミの着ぐるみの猫はニャンちゅうだ。 酒醸は中国の調味料で、米麹酵素の力で米を糖化させたもの。用いると料理に甘みとコクが出る。ただし日本では入手しづら…

 4杯め コーヒー? 珈琲?

おれはカタカナの「コーヒー」派だけど、「コーヒーにはちょっとうるさいよ」って人ほど漢字で「珈琲」と書く傾向があると感じている。 なかには「"王へん"だと偉そうだから」と"口へん"の字をつかう人もいる。中国語での表記も"口へん"だそうだ。 "口へん"…

3杯め ウルトラ生姜コーヒー

ダイエットを再開してからもうすぐ1ヵ月になる。おれは激しい運動ができないので、食生活の改善を核としたダイエットだ。 「〜するだけで痩せる」「〜を食べるだけで脂肪が燃える」といった、夢のような話をおれは信じない。食品のエネルギー計算を核として…

2杯め このブログに書かないこと

[[]] ブログという木箱をこしらえて、自分の目や手や心を通り過ぎてゆくものの断片を、そのなかに放り込んでおこう。そう思った。 1年ほどまえからおれの興味はコーヒーに向いているから、箱の中身のけっこうな部分をコーヒーが占めるだろう。 ただし、コー…

1杯め 開店しました

初めてコーヒーを飲んだのは8歳の冬だった。 なんて書き始められれば格好がつくのだろうが、本当のところは覚えちゃいない。 母の方針だったのか、我が家では小学生がコーヒーを飲むことが禁じられていた。となればおれの初コーヒーはおそらく中学1年のと…